大学浪人をした時東京の早稲田大学のすぐ近くの予備校に入った。
早稲田には高校の同級生が何人かいたので暇な時誰かに会え無いかとよく構内を歩いてた。
その頃は学生運動最盛期の時、何時も何処かで集会がおこなわれてた。
ある日革マルの集会を見たら何と壇上でアジ演説をやってる男が高校の同級生だった。
高校時代は同じクラスにもなった事もないのでたまに会うと少し話す程度の仲だった。
アジ演説が終わって壇上から降りてきたので
声を掛けてた。
びっくりした顔で近づいて来て、何処に住んでるのかと聞く。
アパートが近いのでそのまま歩いて案内した。
それからしょっちゅう夜中に訪ねてきて泊まって行くようになった。
しばらく来ないなと思ったらデモで警察に捕まって留置所にいたなんてことも有った。
ただ翌年自分が大学に入ってアパートから学生寮に移ってからは会うことがなくなってしまう。
それから40年経った60歳の時、高校の同窓会の受付をやってた時、目の前に立った男が彼だった。しかしすぐには彼と気づかずしばらくしてから再会の握手、近況の話をした。
革マルは30歳で止めて一般の会社に入って
今は東京に住んでるから東京に来たら訪ねてくれと名刺を貰った。
(ところが何度か東京に行ってもチャンスは無し)
それから5年後再び同窓会が有り、また出席して来た。
その時も色々話したがやはり東京の住まいを訪れる事は無かった。
その彼が数年前からこちらのフェースブックにいいねを押してくるようになった。
嬉しくてメッセンジャーにコメントを入れるが
一向に返信が無い。
それからも時々いいねが押されてくる。
それが昨日フェースブックにコメントが入った。
「ようやくコメントの入れ方が分かった」とやはりSNSに弱いジジイのコメントだった。
現在病気を患って酒も飲めないと書いてたが
連絡が取れるようになったのは本当に良かった。