涸沢二日目

涸沢の夜は寒かった。
シュラフを頭までかぶり寝たがそれでも何度か目が覚めた。
朝が来て外が騒がしくなってきたがシュラフから出るのが嫌で5時半まで我慢。
さすがに明るくなってきたので外を見ると
ヒュッテのテラスに大勢の人が
皆さんモルゲンロートを待っているようだ。

反対側の大天井辺りを見るとまだ日が上がるのには時間がありそう
ヒュッテでトイレを使い朝食用の水を汲んでテントに戻る
コンロでお湯を沸かしてるとモルゲンロートが始まった。


やはり涸沢の朝は裏切らなかった。いつ見ても素晴らしい。
朝食を済ませテントを後にして奥穂に向かう

さすがに平日、サイデングラートに人影は少ない。

途中休憩なしに穂高山荘まで登ったら疲れたので休憩

しばらくして奥穂に向かって登ろうとしたら突然足がけいれんした。
だましだまし登り頂上に
雲海の向こうに御岳山が煙を上げているのが見えた。

八ヶ岳南アルプス、富士山も雲海に浮かんでいた。
前穂への吊り尾根

奥穂の祠、次々と人が上がり記念写真を撮っていた。

ジャンダルムを眺めながら休憩してると無性に行きたくなってきた。

しかし今回単独行なのでカミさんには絶対危険なことはするなと言われてるし
いろんな人からFBで気を付けてと言われてる
それでもカラ身で行けば大丈夫だろうと奥穂にリュックをデポして歩き出す
しかし馬の背の下りを見ると高所恐怖症が襲ってきた
ここをどうやって降りようかと考えたがちょっとでもバランスを崩すと命がない
ここで皆さんの忠告を聞くことにした(^_^;)
ジャンダルムの右下二番目の岩の上に人影が二人見えたロッククライマーだろうがよくあんな場所まで行くものだ。

それでもせっかくここまで来たのだからと岩に腰を下ろしまったりしてると
向うから人がやってくるのが見えた。
馬の背を登ってくるのを見てたが登りなら自分でも大丈夫そうだ。
ちょうど上に上がってこられたときに突然携帯が鳴りその若者をびっくりさせてしまった。
その場所で千葉から来たというその若者(ジャンダルムまでピストンしてきたそうだ)と話をしてると西穂山荘からやってきた人がもう通過していく。まだ10時過ぎだ(@_@)
そのうちの一組は女性がガイドと一緒にこの後北穂まで行くという。
そんなにも疲れてる様子もなく凄い体力だ。
千葉の若者と奥穂山荘まで戻り白出沢を下るというので別れる。
サイデンを下るが途中テント場に向かう分岐を見過ごして涸沢小屋に下りてしまった。
どうも涸沢小屋のモツ煮が頭に浮かんで引っ張られたようだ(苦笑

ちょうどお昼、生ビールとモツ煮を頼むが生ビールはすぐに終わりモツ煮が残る、仕方ないのでグラスワインを追加。気持ちよく前穂や涸沢の風景を楽しむ。
しばらく休んでテントに戻り荷物を置いて涸沢池に向かう
池の周りには誰もいなく池には薄っすら氷が張り残念ながら北穂や涸沢岳の逆さの姿は見れなかった。

寒いのでテントに戻り中に入ったとたんパラパラと音がする
まさかと思ったが雨だ。
そのうち風も吹き出しテントが揺れる。
仕方ないので少し昼寝をしたが雨の音がやんだので外を見るとなんと雪が舞ってた。
翌日の天気が心配になったがその後はまた青空が現れた
吊り尾根を見ると薄っすらと新雪で化粧してるのが見えた。

夕食はラーメンを作り、その後は持ってきた缶詰をつまみにホットウイスキー
テントに戻って冬用の下着に着替えたので夜はそんなに寒さを感じなかった。