学生時代2年間だけ東京の某学生寮に入ってた。
学生寮の為、当然のように麻雀は禁止だったが
当時の寮長(故人)が目をつぶっていてくれた。
と言うのもこの寮長、元は小学校の豪傑校長先生で麻雀好きでは有名な人だった。
寮のすぐ横に寮長宅があり、その頃は夜になると何人かの学生が(主にバンカラな上級生)が寮長宅に上がりこんで毎夜のようにお茶をご馳走になりながら寮長の昔話や自慢話を聞いていた。自分は上級生でもないのによく顔を出してた。
その自慢話の一つ。
戦時中も麻雀の好きな先生仲間でいつもやってたらしい。
戦争が酷くなり灯火管制がしかれるようになった頃でも宿直のたびに仲間を集め宿直室で麻雀をやってたそうだ。
当然電気はつけられない、そこで何と用務員に自転車をこがせそのライトでやってたと言う話。
ほんとか嘘かは今はもう分からないが、そんな話を寮生にした手前、寮長宅で寮の中での麻雀の話をしても笑って聞いていた。
学生を集めるのが好きで寮生にも人気が有り、夏休みなんかで帰省した際も寮長宅に遊びに行ったのが懐かしい。
ところが、その頃の学生が卒業した後しばらくして寮での麻雀は完全禁止になったそうだ。
そのわけを聞いたら、その後の学生たちは寮長宅に遊びに行くことも無くなり、こっそり部屋に鍵をかけて麻雀をやってたらしい。
ある日寮長が部屋を見て回った時いくら呼んでも鍵を開けない部屋が有ったらしい。
それに激怒した寮長は、寮内の麻雀牌を全て取り上げてしまったそうだ。
学生気質もその頃から変わって行った様な気がする。
バンカラも死語になった。