不思議な戦争

太平洋戦争。テレビで「あの戦争は止められなかったのか」をやっている。
何を言おうとしてるのかよく解らない。

昔は、ほとんどの(ごく一部を除いて)日本人が何の疑いもなく突入してしまった、避けようのない戦争だったのかと思っていた。
何年か前から、何かおかしいなと思い、太平洋戦争の小説を多く書き多くの研究をしいる故吉村昭氏や、故城崎三郎氏の作品をいろいろ読むうちますます分からなくなってきた。開戦に反対してる人ばかりが目立つ。いったい誰が日本を戦争に導いたのか。軍部の独走?軍部でも戦争回避を考えてた人も(代表的なのは山本五十六)多くいたはず。不思議だ。

それよりも戦後の日本がもっと不思議、日本が一方的(アメリカにはめられたという見方もあるが)に戦争を起こし真珠湾において約1500名の米兵の命を奪った。それに対してアメリカ国民の「リメンバー・パールハーバー」は理解できる。しかしもう敗戦濃厚な日本に原子爆弾を投下したアメリカに対して、戦後の日本人の寛容さが理解できない。何十万もの一般人の命を一瞬に奪われた広島と長崎。なぜその後の日本に「リメンバー・広島、長崎、沖縄および無差別空襲を受けた各都市」の気持ちが全国民的レベルで残らないのか。寛容なのはいいのかもしれないが、しかし。

日本はまだアメリカの占領下に有り日本の政府は国民よりもアメリカの怒りに触れるのを恐れているとしか思えない。

しかし、開戦に反対した人たちですらその理由が、物量すべての面においてアメリカに勝てるはずがないということでの反対。裏を返せば勝てる戦争ならやってもよかったということになる。
まあ、救いようが無い哀れな国民だ。