小屋閉め2日目下山

夜中に寒くて目が覚めた
毛布一枚で寝たせいだ。
掛け布団をしたいがヘッデンが壊れたらしく点かない。
真っ暗で何も見えないので我慢してそのまま寝る。
朝になって聞いたら小屋の周りは初霜、初氷とのこと寒いはずだ。
朝食を食べた後ラジオ体操に外に出たら本当に氷が張ってた。

日の出前の雪倉岳、白馬岳と旭岳。

9時ころまで窓の雪囲いなどの手伝いを少しだけして、外でお茶タイムをした後10日に最後の片付けをして下る人たちに見送られて下山にかかった。

今年ガッパさんの施工したスベランぜの木道は快適に歩けたが(その先の木道は日陰が凍ってて、恐る恐る転ばないように注意して歩いた)
バンザイの丘で別れの挨拶を交わす。

途中には霜柱も立っている。

チングルマの葉も凍ってる。

前朝日の巻き道を過ぎると目の前に夕日が原の紅葉が広がっていた。
前日も素晴らしかったが、晴れるとチングルマの草紅葉がいそう映える。
遠くには黒部扇状地も海も見える。
高度感と広がる絶景に歓声を上げながら下った。

きっと昨日も同じ場所でシャッターを切ったと思いながら幾枚も写真を撮る。



一番しんがりでイブリの頂上に向かうと上から歓声が聞こえた。
誰か来たなと思ったら頂上に知らない人たちが何人か休憩してた。
なんとその中に堀シェフがいるではないか。
堀シェフは朝6時に小川温泉を出発して歩いて北又小屋に入りどこかで我々に会おうといろんな差し入れを持って登ってきたのだ。

ちょうど昼前だったので頂上で昼食、前日とは違ってうららかな頂上だった。
ここからの下りは何時もなら4回くらい休憩を入れて降りるのだが、今回のパーティは元気者が多いのか声をかけないと休もうとしない。
結局2度だけの休憩で降りてしまった。それでも休憩を含め小屋から約4時間半かかっている。
体の弱い自分は北又小屋にはヘトヘト、喉カラカラでたどり着いた。
昔は2時間ちょっとで下りれた事もあったのに弱くなったものだ。
北又小屋の仙人(米沢さん)に氷の入った水をもらいようやく生き返る。有難かった。
そして小川温泉に戻る途中去年崩れた箇所が綺麗に工事されてた。
大変な工事だったろうな。

帰りは温泉で汗を流しゆっくり家路についた。
それにしても今回皆は蓮華温泉からに比べて楽だと口を揃えて言ってたが、なにかとても疲れた。
家に帰って近くの「日本海」で生ビール、最近家ではほとんど飲みたいと思わないビールだが山の帰りだけは日本酒やワインより美味い。