中原の虹

お盆に妹からもらった本「中原の虹」全4巻をやっと読み終わった。

この小説は、前作「蒼穹の昴」の続編。
小説と言うより、浅田次郎の中国史の解釈本のような印象を受けた。
昔習った世界史の解釈とはかなり異なった話に仕上げてある。
面白い部分も多いが、話があちこちに飛び、頭の中で繋がりを付けるのが大変だった。
そして中国の話は漢字の名前(特に中国語の読み方)が覚えられないのでいつも読みにくい思いをする。

それにしても浅田次郎は随分読んだけど、自伝的エッセー「勇気凛凛ルリの色」を読んで以来真面目に読む気がしなくなって困る。
作者の過去の私生活を暴露しすぎると何か昔から知ってる知人のようで、何か自分と同じようなことをやってた、あんな奴(浅田次郎は自分と歳が一つしか違わない)が何を真面目そうに的に感じてしまう。
小説家は正体を見せるとまずいのではと思う。
浅田次郎を沢山読みたい人は、「勇気凛凛ルリの色」は最後にしたほうがいいですよ。(笑)