三浦老人昔話

何となく江戸の時代物を読みたくて
岡本綺堂の「三浦老人昔話」を前に読んでいた。
昔話というのは何かわくわくとするものを感じる。
浅田次郎の「天切り松」などは夢中になって読んだものだ。
この「三浦老人昔話」もよく似た構成。
明治になって江戸時代に暮らした老人の昔話を色々聞くという展開
久し振りに思い出して二度読みした。
この前から暇に任せて野村胡堂の「銭形平次捕物帳」シリーズをだらだら読んだが
今は岡本綺堂の「半七捕物帳」を読み始めた。
これもシリーズが長く退屈しのぎにはなかなか面白い。
ただ「銭形平次」も一緒で話は短くてしかも単純
内容自体はそう驚くほどのこともないが
もともと江戸の庶民文化を知りたくて読んでいる。
そしてその語りは素晴らしい。
読みながら意味の分からない江戸言葉を調べながらなるほどと納得する。
東京には5年住んだが下町は殆ど知らない
下谷や入谷などの地名が出てくるとその今の場所を探るのも楽しい。
出張のついでに好きで浅草から吉原辺りまでは自分の足で何度か歩いたが
いつかはもっと平次や半七の気分を味わいながら江戸の町をを歩いてみたい。