かぶら寿司

冬の富山の味で好きなもの
昔は家で毎年母が作ってた
一度作って無くなるとまた新しいものを作る
冬の間ずっと有ったような記憶がある。
その頃はかぶらの中に鰤の切り身を挟んで糀漬にしたものだった。
何時頃からか鰤の値段が高くて中身が鯖になった時があった。
子供の頃はそんなに好きでもないものだったが、鰤が鯖になった時はがっかりしたのを覚えている。
何時からか誰もが鯖のかぶら寿司のほうが鰤より美味しいと言い出した。
母が亡くなってからは家でかぶら寿司を作ることが無くなった。
たまに買う物も鯖の物。
それでも懐かしくてたまに買って来た。
その味に慣れてしまって、かぶら寿しはこんなものかと思ってたが
今日スーパーで思い切って値段の高い鰤のかぶら寿司を買った。
久しぶりに鰤のかぶら寿司を食べた。
やはりこれの方が美味しい。

母が生きてた頃は漬けて3日目くらいが一番美味しいと思った。
それより早くてもダメ、日が過ぎると発酵が進んで酸味が出てくる。
母はその頃も美味しいと言ってたが、それには賛成できなかったのを思い出した。
でももう二度とあのかぶらを厚く切って鰤を挟んだかぶら寿しを食べることは出来ないのが殘念だ。あの厚くてもかりっとした食感が懐かしい。