黒部の山賊

昔、黒部源流の山を歩いたことがある。
その時三俣蓮華の小屋に売ってた本「黒部の山賊」
それは絶版になってもう本屋さんでは手に入らなくなってたが
今年再構成されたものが再販された。

定本 黒部の山賊 アルプスの怪

定本 黒部の山賊 アルプスの怪

7月に入院してた時、娘が暇だろうかと買って持ってきてくれた
しかしその時は読む本が何冊も持ってたので読めなかった。


十数年前の8月のお盆の時、雨の中雲ノ平の小屋から水晶岳に登り鷲羽を越えて黒部五郎の小屋に向かう途中
三俣蓮華の小屋のレストランで休ませてもらった。
夏なのに寒くて部屋の中はストーブが焚いてあった。
その受付の所に置いてあった本。
「黒部の山賊」と言ういかにも魅力的な題名に惹かれ、よっぽど買おうかと思った
その時著者の伊藤さんも同じ部屋に夏なのに毛糸のセーターを着ていらっしゃった。
とても優しそうな感じで、若い夫婦と思われる方と話してられた。
話の内容は子供にピアノを教えるのにどうしたら良いかというような話だった。
その方法は聞いててなるほどと思わせるような独創的な方法だったが、残念なことに今は思い出せない。
その時はただ音楽にも詳しい方なんだなと驚いたのを覚えてる。


昨日一日で読み終わったが
不思議な話の連続、そして山賊たちの魅力的な生活
本当にこんなことが有るのかと思える内容だった。
伊藤さんは元々は科学者、そんな人がでたらめな有りもしない話を書くわけがない。
そう思うとますます黒部の山奥が魅力的に思えてきた。


また何時か行きたいが、あの時あそこで本を買って少しでも伊藤さんと話をしてればなと今思った。