屈折率

去年の暮れに刺激ちゃんに借りた本をようやく読み終わった。
と言っても読み始めたのが先週からだからそんなに時間はかからなかった。
でも年末以来の久しぶりの読書だった。

屈折率 (講談社文庫)

屈折率 (講談社文庫)

これまで佐々木譲は結構読んだが、警察シリーズ以外は結構いろいろモチーフが替わり面白い、相変わらず展開が速く読んでて退屈しない。
この小説に関しては、一番最初に読んだ「疾駆する夢」と似た感覚を持った。
両方の作品に共通してるのは本来のテーマと平行して女性問題が現れそれが次第にテーマを追い越して本題になっていくような展開だ。
個人的には、女性の話より企業の話の方に興味が有るのだが、作者はどう考えているのだろうか。
この「屈折率」に至っては、女性との恋は終わるが、企業再生の話は中途で終わってしまい尻切れトンボのように感じた。
1年後会社はどうなったのか知りたい気持ちが残ったまま終わった。