穂高余談

朝涸沢のテントから奥穂を見上げてると、
雪渓に5〜6人の姿が見えた。
家内が、奥穂に行く人かと聞くので、違うあれは多分前穂の北尾根を狙ってる人たちだと思うと言った。
ザイテングラードの途中から北尾根に登るルートが見えた、やはりそうだった。
コルのところに人影が見えたがだんだん多くなる、岩に取り付く順番を待っているようだ、それにしてもあんな所に登る人が随分沢山いるんだなと感心した。
ところが、午後になって北尾根にヘリが2度やって来た。
最後のコルの所でホバリングをして2度とも怪我人を吊り上げて去っていった。
後で信濃毎日のニュースを見ると、前穂4峰でクライミング中に滑落、一人の方は亡くなられたそうだ。
穂高にいる間中、日中は常にどこかでヘリの音がしてた。
奥穂、西穂間でも事故があったようだ。
帰りのルートで奥又白池に向かう中畠新道は見つけれなかったが、前穂東壁がそそり立ってるのが見えた。
その東壁でも事故があったようだ。
下山途中、新村橋の手前でザックにカラビナやら何やら登攀道具をいっぱいつけて東壁を見上げてる人を見たがその姿が印象的だった。
あのように多くの登山者が入る穂高、やはり事故は避けられないのかもしれない。
ただ今回、不思議に思ったことは、有名な山に多いツアー登山客を見なかったこと
一般の登山客だけであれだけの混雑になる穂高、それだけの魅力があるのだろう。