九連宝燈

またまた、学生時代の麻雀の話。

ある日、この前も書いた天才ギャンブラーのYと面子余りで、仲間の麻雀を見てた。
その時、後ろからおずおずとした声が届いた。
振り返ると人のよさそうな、でっかいのとちっちゃいのが並んでる。
「よろしかったら、相手してくれませんか?」と言う。
どう見ても、強そうには見えなかったのでオッ!カモが来たと思って喜んで始めた。
最初の半ちゃんは当然のように自分がトップでYが2着、2局目に入った。
しばらく進んで、ちっちゃいのが親の時、南家のでっかいのがリーチをかけた。
まだ5巡目だった。
その時Yが仕掛けてた、その時の手牌が何かの暗刻が一つと発の暗刻、そのほかに白と中、南、ウーピンがそれぞれ対子になってた。
白と中をツモれば大三元四暗刻(ダブル役満)のイーシャンテンだった。
ただそれを上がるには南かウーピンの対子落しをしなければいけない・・
リーチをかけた南家の捨て牌を見ると3巡目にウーピンがきってある・・
南は南家の風、しかも初牌、Yは迷わず現物のウーピンをきった。
その時・・
ちっちゃいのが「待ってください!これって九連宝燈ですよね」と言った。
なんと見ると純正ではないがウーピンで完成の九連宝燈
二人唖然!!
九連宝燈は3倍役満、純正は7倍役満というローカルルールがあったが
二人で役満役満と言って相手に有無を言わせず、ただの親の役満で点数は済ませてしまった。
その後は調子が狂ってしまい、連携プレーもかみ合わず白けてその半ちゃんだけでやめてしまった。
ちなみにウーピンが通っていたらYは次が白その次が中をツモることになってたのだ。
九連宝燈は何度も見てるがこの時のは忘れられない。

この時のこのでこぼこコンビ、その後見なかったような記憶が有るけど
Yとその後何度かこの話をする。ひょっとして奴らもグルだったのじゃと言っても
Yはそんなことは無いだろうと言う。
でもその時の南家の手はどうだったのだろう・・
まさかだが、南当たりの小喜四か大喜四だったりして・・
とても気になるが、もしそうなら小説みたいな話だ。
その時の自分の手はくそ手で一人蚊帳の外だった。
麻雀の知らない人には今日もつまらない話でした。