ギャンブル運

昨日麻雀の話を書いたら懐かしくなって
面白い話忘れないうちにと「賭け事」のカテゴリーを追加した。
K君という男
この男高校までは超厳格な家庭に育ち勤勉実直な優等生だったらしい。
大学は自分と同じだが学部は別、当時司法試験合格者が全国トップの一流学部(大学とは言わない、なぜならこの学部だけで自分らの学部はボンクラ)
その優等生が道を間違えて雀荘通りに入り込んでしまった。
ギャンブルには全く向かないのにギャンブル好きでツキのないことこの上なかった。
ある時(40年近く前)
自分の同級生のY(これは真にギャンブルの天才)と一緒に囲んだ。
Yが親で、ピンフ、ジュンチャン、サンショク、イッペイコウをテンバッてた時
K君がリーチをかけた。
Yはダマテンでもハネマンなのだがしょうがなく追っかけリーチ。
暢気なK君は「Yさんどんな手?」と覗き込んだ、その瞬間青筋が・・
Yの待ちは6、9ソウ待ち、9ソウがサンショクとジュンチャンになる高め
驚いたK君は捨て牌と自分の手を確認・・ここでにっこり
6ソウが自分の中に暗刻、場に高めの9ソウが3枚・・
その後はK君牌を持ってくるたびに「これ当たりですか♪」と自信たっぷりに見せた。
ところがK君あろうことか最後の6ソウをツモってきた。
一瞬青くなったが自分の手を思い出した「あっカンだ!!」
ほっとした顔でカン・・ここでYの待ちは皆にばれてしまった。
嬉しそうな顔でK君はリンシャン牌を取りに・・そして掴んだ牌が・・
麻雀の分かる人ならもう想像はつくと思うが、あと1枚しかない牌
6ソウで振っておけばメンピンイッペイコウだけだったのに
リンシャンまでくっつけて親の倍マンになってしまった。
こんなことが起きる確立なんて計算できないだろうな。
K君のツイてない話はほかにもいっぱいある。


競輪もいつもぼろ負けのK君だったが、ある日皆が負けてしょんぼりしてた時
K君がとんでもない券を買ってて10万位になったことがあった。
その時、K君いつも負けてるくせに皆に惜しげもなく1万づつ配ってた。
最近昔の麻雀仲間で年に何回か集まるようになったがK君はなかなか来れなかった。
そんな時はいつもK君のツイてない昔話で盛り上がる。
そのK君が今年の集まりに来た。
今は有名なある老人養護施設の理事長。
1次会で盛り上がり2次会に行ったら最後にこの店の勘定は全部自分に付けてくれという
挙句の果てに皆の帰りのタクシー代も自分にと言い出す始末。
いくら断っても払うと言うので店の勘定だけは払ってもらうことにした。
帰りにタクシーを一緒した友人は「全然変わってないね」と言ってた。