尻尾が見えたかな

今回の急激な円高は一体誰の仕掛けなのかと思ってたが
日銀が介入した事で
次のような記事が目に入った。

>米ビッグスリー(自動車大手3社)で構成する自動車政策会議AAPCのコリンズ理事長はメンバーであるゼネラル・モーターズGM)、フォード・モータークライスラー幹部と協議し、米財務省に対して日本を「為替操作国」と認定するよう求める可能性があるとの考えを示した。 

これじゃ魂胆は丸見えだ。
叩いても叩いても一向にへこたれない日本の自動車メーカーに痺れをきらしたのだろう。
一昨日、面白くなくなって来たと書いた、今読んでる本「疾駆する夢」が頭に浮かんだ。
今読んでるところが、1980年代の日本の自動車業界とアメリカとの関係。
日本車の輸入が急激に増えてアメリカのビック3を脅かすようになった頃。
アメリカは日本政府に働きかけ、通産省は各メーカーに輸出の自粛を強行に要請する。
通産省はこのままだとアメリカは農産物の輸入の自由化を求めて強行に来る、そうでなければ自動車の輸入規制(禁止も含め)をかけるとの説明。
それに対し日本の各社はアメリカの現地生産に切り替えていく。
アメリカのビック3は別としても、失業者に苦慮しているアメリカ政府(と言っても州単位だが)雇用対策の安定と税収が得られる事で、日本に対する自動車の圧力はこれで落ち着いた。
ここまでは今読んでる本の話だがその後は自分らが実際に見てきた事実
コストが合わないと思われた現地生産も、各企業の努力によってあっという間にコストを合わせ、さらに生産を拡大していった。
日本車の燃費、価格の優位性で輸出も伸び続けた。
その結果が、今年のビック3の惨劇を生む事になった。
リコール問題でトヨタを中心にでっちあげまで混ぜて叩こうとしたが
それも、だんだん沈静化しつつある。
最後の手段がこの円高の仕掛けじゃないだろうか。
と勝手に判断したが間違ってるかもしれない。
しかし日銀の介入がこうまで言われると、政府も介入し辛くなるのではないだろうか
そうなると、まだ円高が進むような気がする。
今まで何度も苦境を乗り越えてきた日本の自動車業界、今度はどうやって乗り越えるのだろう。

個人的にはアメリカに対してはこれ以上望んでも無理だと思う。
市場をもっと他に目を向けるべきでは・・
そして、燃費と価格だけで勝負するのでなくもっと夢のある車を作って欲しい。
またF1やルマンやパリ・ダカールラリーに参戦して世界に日本車の名を轟かせて欲しい。