海狼伝

白石一郎と言う作家は知らなかった。
妹が家に置いていった本の中に「海狼伝」「海王伝」の2冊があった。
何か海の文字に惹かれて「海狼伝」を読み始めたが、なかなか面白かった。
隠岐周辺の海賊と瀬戸内の村上水軍を題材にしたフィクション。
海賊なんて、とんでもない仕事だが何故かロマンを感じるのは何故だろう。
途中織田信長羽柴秀吉の名前が出てきて話がそっちに行くのかとちょっとウンザリしたけどそれはさらっと流してまた海の話になったのでほっとした。
直木賞候補に7回上ってようやく賞を獲得したらしい。
何度も選にもれた理由は何だろう。
少し気になるのは読み終わって、何か尻切れトンボ的な不満足感が残る事。
話が広がりすぎて、纏まりなく無理に終わらせた感がする。
(それはこの小説に限った事ではないけど)
「海王伝」が続編と言う事になってるが、完全な続きなのだろうか?
続きならこの後の展開が面白そうだ。